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いっぱい読んでたっぷり聞けば、英語はかって出てきます!

  

2013/07/27

英語ムラ 緊急レポート第二弾!

この記事の続きです。

講演の中で、重鎮先生は大学入試の弊害や、「テスト」の害について話していました。それには、私も totally agree です。外国語が自由に快適に「使える」ようになるためには、「テスト勉強」は百害あって一利なし。そもそも、言語が使えるかどうかの有効なテストなんて無理なんですよ。

で、この先生は、CAN-DO Criteria (日本語ではCAN-DOリストと呼ばれているらしい)を提唱していました。要するに、「英語で○○ができる」のような表があって、それにあてはまるかどうかを評価するってこと。例えば、「誕生日プレゼントをもらって感謝を表すことができる。」って基準があったとすれば、どんな表現を使ってもいいからとにかく「感謝を表す」ことができればよい、と。それで、CAN-DOリストを使うときは、先生だけじゃなくって、生徒が自分で自分を評価することが大事、とも言っていました。(ちゃっかり文科省の「検討会議委員」にもなってますね。抜け目ないなー。)

こういうところから話が怪しくなってくるんです。どんな形であれ「評価」しようとすれば結局「テスト」に結びついていきます。

で、予想通り、4時間にわたる講演の最後はテストの話になりました。それも、重鎮先生自身が「英検協会」とタイアップして作成中のTEAPというテストだそうな。上智大学ではこのテストを「新たな大学入試用英語テスト」として今後導入するそうな。そして、これも予想通り、カリスマ英語講師もこのTEAPの宣伝に一役買ってます。

講演が終わった後の質問コーナー(時間がなかったのでお一人様限定でした)で、こういう話が。

「講演の中でテストの害についてお話されていたが、その点は私も同意する。生徒はテストなんかなくても英語へのモチベーションは高い。逆にテストが障害になっている。しかし、結局最後はTEAPという「テスト」の話になる。予備校でTEAP対策の講座ができ、学校の授業も「TEAP対策に役立つ授業」ということになると思う。これでは何も変わらないのではないか。いっそのこと、上智大学の入試から英語の試験を外す等、思いきったことはできないのか。」

それに対する、重鎮先生のご回答を以下まとめます。

①私もテストはないにこしたことはないと思う。しかし、一万人以上の受験者がいる現状では、やはり受け入れる人とそうでない人を振り分ける必要があるので、やらざるをえない。
②TEAPは標準テストであるので、何度も受けられる。また、実質的な英語力と「一応」結びついている。テストは悪だが、悪の中でもよりいいものを、ということで作った。
③韓国でもNEED(?)というテストが開発されたが、大統領が変わって、今は消滅の危機にあるとのことである。アジアでまともなテストを開発できるのは日本だけだと思う。英検は、アメリカやオーストラリアの大学入学資格としても通用している。英語圏以外で作成したテストで、英語圏の大学に認められているものは英検だけである。
TOEICなんかは、スピーキング・ライティングのテストを受検する人は少ない。しかし、TEAPは4技能を全部評価項目に入れている。

なるほどねー。みなさん、このご回答の中に含まれる欺瞞に気づきましたか?

①について。原子力ムラの人と全く同じ展開ですね。「原子力発電はないにこしたことはないかもしれない。しかし、現状では原発に頼らざるをえない。」でも「頼らざるを得ない」はウソなのはもう明らか。それと同じです。振り分ける必要があるなら「国語」や「地理・歴史」や「数学」や「理科」でやればいい。「難関」である上智大学をそういう教科で入試突破できる優秀な人に、重鎮先生の素晴らしい英語教育理論をもって教育すれば「グローバル時代にふさわしい英語力を備えた人材」なんて簡単に育成できるでしょ?

②「何度でも受けられる」から、受験料でがっぽり儲かりますな。

③日本でも英語教育に関わる数々の政策が「消滅」していますよ。その多くに重鎮先生は関わってますよね。学習指導要領1つとっても、この20年で「オーラルコミュニケーション」が導入されて消滅し、「リーディング」「ライティング」が導入され消滅し、あげくの果てに今年から「コミュニケーション英語」「英語表現」が導入されました。(私の予想では10年後には消滅していますけど。)また、講演の中で「英語が使える日本人育成のための行動計画」何の効果もなかったと先生自身認めています。また、講演の中では、TOEFLのスコアや、英語を使えるという「自信」に関して、韓国の高校生の方が日本の高校生よりも優れていると言っていましたよ。あぁそれなのに、「アジアの中で日本しかできない。」って。韓国人が聞いたら怒っちゃうよ。橋本発言で日韓関係が面倒なことになっているのに、こんなこと言っちゃって...英検自慢もしていますが、この重鎮先生、2年前に韓国で行われたTESOLワークショップ「英検よりもTOEICの方がまだましだ。」と言っていたそうですよ。やれやれ。

TOEICにはスピーキング・ライティングテストもあります。受けさせりゃいいじゃん。(別に私TOEICの味方でも何でもないですよ。)

ということで、来週は、こんなセミナー

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